FAQ
沖縄県でしろありでよくある質問
沖縄でのしろあり講演会から抜粋
この質問は、私たちが「しろあり工事で失敗しない方法」等の講演会やその後、直接お電話下さった方々の声の一部を元に掲載させて戴きました。
注意
よく、インターネットなどで情報を得て、地元のしろあり業者の話との違いに混乱している消費者の方からの質問を受けたりします。この情報の違いは、基本的に沖縄と本土とに生息する勢力的なしろありの種類の違いによるものです。
沖縄県は、黒潮の影響を強く受けており、日本で唯一の亜熱帯海洋性気候に属している。気温は、年平均22.4度と1年を通じて温暖で、年平均降水量は全国平均を20%上回っており、全国でも比較的雨量の多い地域となっているのです。
沖縄県と本土(東京都)の年平均気温の差は7.6度もあるのです。その差があればそこで生息する小動物、植物、昆虫なども当然違ってきます。しろありもその差に漏れないのです。
日本に生息するしろあり種を大きく分けると2種類に分かれます。イエしろありとヤマトしろありです。勢力の分布からも沖縄県はイエしろありの被害が圧倒的に多く、95%以上がイエしろありによる被害です。その沖縄県から北上するにしたがってイエしろありとヤマトしろありの被害率が変わり逆転し始めます。
インターネットで発信しているしろあり業者の情報も正しいと思いますが、そのほとんどが関東や関西などの地元業者の情報なのです。
沖縄県内のしろあり業者との話が多少違うのは仕方のない事です。
その事を踏まえて情報は集めるべきです。
沖縄県のしろあり被害の多くは、イエしろありの被害によるものです。
よく、梅雨の時期の夕方に外灯などに集まっているのがしろありの羽アリです。
ちなみにヤマトしろありは、1月後半から2月にかけて昼間に飛び立ちます。
ヤマトしろありは、乾燥に弱く、また住宅の加害も穏やかです。 それに比べ、イエしろありは世界中のしろありの中でも最も加害の激しい種類で、建物や生立木に大被害を与え、時には大木なども枯木させてしまいます。
データによると年間の火災の被害よりもしろあり被害の方がはるかに大きいのです。
余談ですが、我々数社のしろあり研究会でしろあり被害を金額に換算したデータを作った事があります。
当然、被害場所、使用した木材等など様々な条件で異なりますが、金額に換算すると24時間で千円~三千円、1ヶ月で三万円~九万円ぐらいの財産が知らない間に消滅しているのです。(修復費用と被害期間を割ったデータに基づいて計算)
- しろありとアリは次の点で簡単に見分けられます。アリの触角は「く」の字状をしていますが、しろありの触角は真珠のネックレスのように数珠状をしています。
- アリの翅は前翅が後翅より大きいのに対して、しろありの翅は4枚ともほぼ同じ大きさで同じ形をしています。
- アリは腰の部分がハチのように細くくびれていますが、しろありでは細くなっておりません。
資料(社)日本しろあり対策協会
■薬を散布する方法
しろあり防除工事の相場の料金は工法、建物の構造や環境、築年数、被害の進行などで異なりますが、以下のとおりです。
予防の場合(しろあり被害がない場合)
鉄筋コンクリート造 | 坪単価/¥5,000円~6,000円 |
---|---|
木造住宅 | 坪単価/¥6,000円~7,000円 |
木造住宅は薬剤の使用量、時間、手間がかかる為、現場を見ての見積もり提示になります。
駆除の場合(しろあり被害がある場合)
鉄筋コンクリート造 | 坪単価/¥6,000円~7、000円 |
---|---|
木造住宅 | 坪単価/¥6,000円~8,000円 |
木造住宅は薬剤の使用量、時間、手間がかかる為、現場を見ての見積もり提示になります。
■新工法(ベイト工法)薬剤をまかずにしろありを駆除する方法
ベイト工法の場合は、薬剤を散布する方法(面で計算)と違い建物の外周で計算します。基本的にこの工法は、駆除・予防等の条件で料金が変わる事はありません。
例)1階床面積が約25坪(82.5平方メートル)で建物外周約36mの場合
1m当たり/¥6,000円 |
また、契約が欲しいがために極端に値引きする業者がおります。このような業者は要注意。すべての商品、サービスには適正価格があります。その価格を大きく下回る業者は何か理由があります。
お金を回す為、何でもかんでも仕事を獲得しようと必死です。これ会社の業績が悪く、かたむいているとしか言えません。私共に相談いただくケースの中で結構多いのが「安かったので頼んだら・・・」のケースです。
■薬を散布する方法
細かい作業等は、各社様々な工夫などがあり異なる部分がありますが、基本的には同じです。まずは、しろありの進入経路を把握します。地中から床下を経由しての進入なのか?羽アリの侵入なのか?また、家の中に巣がある場合がありますのでこれも見落としたら大変です。それを知らなければ工事はすすめられません。
進入経路を見極めた後(※予測)、そこから一番遠い場所から徐々にしろありを追い出しながら、天井、壁、床下と薬剤を注入していきます。そして最後に進入経路を塞ぐのです。もし逆に進入経路から塞いで薬剤を散布すると、しろありの集団を家の中に残す可能性があるからです。
経験の浅い、いい加減な業者は大量にしろあり薬剤を撒けば駆除できると思っています。これは危険なことです。沖縄の場合、被害の激しいイエしろありが対象なので、その後、しろありの再発事故が起きたときには致命的な問題へと発展する場合が多いのです。
余談ですが、数年前よりしろあり工事に関する損害保険が見直されはじめ、2002年に県内の某大手保険会社がしろあり業界との「しろあり保険」を解約しました。
度重なるしろありの再発事故がついに保険会社から切り捨てられました。
それほど、沖縄のしろありの再発事故は多いと言うことなのです。
※しろありの進入経路が分からない場合があり、その時は経験と知識と感で予測します。
■新工法(ベイト工法)薬剤をまかずに駆除する方法
この工法は、中々、活字を通して説明するのは難しいので大まかな事をステップ・バイ・ステップで説明しましょう。
ステップ① しろありを捕まえる事に集中する。
ステーション(木片の入ったプラスチックの筒)を建物の周り(3m間隔)としろありが生息していそうな場所の地面に埋める。
ステップ② 捕まえたしろありに毒(脱皮させない薬)エサを与える。
捕まえたしろありを傷つけず、逃がさず、毒(脱皮させない薬)入りだと気づかれずエサを、巣全体の仲間にいきわたるまで与え続ける。そして、個々のしろありが脱皮しようとするときに毒(脱皮させない薬)の効果が現れ、巣全体のしろありが絶滅する。
ステップ③ 継続的に建物を監視する
絶滅した巣が占領していた場所に、また新しいしろありの侵入に備えるためステーション(木片の入ったプラスチックの筒)で、再侵入を監視する。
詳しくは、著書「しろあり工事は巣から絶たなきゃ意味がない」に記載。
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基本的にしろあり工事は1日で終わります。その間、施主は何もする事はありません。
工事をする場合、タンス、食器棚等の家具を移動させたりするのですが、それはすべて業者の仕事です。
しかし、しろあり薬剤を散布する場合は業者の支持に従ってください。しろあり工事は安全性の面でも大事なポイント。どの薬剤を使用するにせよ、素人は分からなくて当然。工事の説明をキチンとしない業者には任せられません。
あなたとその家族の安全を考え、キチンと説明し理解させるのがプロです。説明がシドロモドロではプロではありません。しろあり工事で住居者への安全性は常識中の常識、このことにまったく意識のない業者なら、即刻止めて下さい。
新工法の場合は、外だけの工事が主ですし、薬剤を散布する事もありませんので家の中で工事が終了するのを待つだけです。
こういった質問を受けた時に、私はあらかじめ「誤解を招く恐れがありますので、冗談半分に聞いてためになったら参考にして下さい」と前置きします。
自分の家にしろありが発生して困った時に、知り合いに情報収集のため相談することは当たり前の事です。信頼している人からの情報は信憑性があります。そしてその方からの紹介でしろあり工事を頼むのが一番安心だからです。
しかしそれは何もトラブルが起こらなかった場合だけです。
クレーム産業と言われている業種は山ほどありますが、その中でもしろありのトラブルは致命的だと言われております。それは、しろありが再発して家が傷み始めてから気付くことが多いからです。
余談ですが、数年前よりしろあり工事に関する損害保険が見直されはじめ、2002年に県内の某大手保険会社がしろあり業界との「しろあり保険」を解約しました。度重なるしろありの再発事故がついに保険会社から切り捨てられました。
それほど、沖縄でのしろあり工事後の再発事故は多いと言うことです。 トラブルが起こってしまったら精神的苦痛は半端ではありません。
そのしろあり業者にすべての責任を取らさなければいけないのは当然なのですが、その業者をご紹介してくれた知り合いの関係もギクシャクしてくるのです。
ここで誤解をして欲しくないのは、知り合いの紹介はダメなのかという事ではありません。
知り合いの紹介と言う事で安心し、無防備になり、簡単に契約してしまってはいけないと言う事なのです。
昔の童謡で「行きはよいよいよい、帰りは怖い」という唄がありましたが、その唄の通りになってしまった訳です。
知り合いから紹介してもらう時もしっかり考える。自分で業者を探す時も「トラブルが起こったらしっかり責任を取ってもらう」等、その考えが大切なのです。
今は大丈夫でも、数年後、突然危険なものになってしまうのは、世の中にはゴマンとあります。建築資材などに含まれるホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなどはついこの間まで当たり前のように使用されてきました。しろあり駆除剤にしても同じで数年前まで普通に使用されてきたクロルピリホス、フェノブカルブ、ダイアジノンなどはいつの間にか危険なものになってしまった訳です。
なぜそのような「前はよかったけど、今はダメ」の矛盾が起こってくるのでしょうか。
それは、化学物質に対する感受性の高い子供や大人の割合が以前より多くなり、「シックハウス症候群」「化学物質過敏症」などの社会現象で行政も動かざろう得なかった結果だからです。
要するに、行政はあとから動くのです。
世の中に、100%安心というしろあり駆除剤はありません。これは、天然系の駆除剤にしても同じことが言えます。しかし、限りなく100%に近づけようと努力している薬剤メーカー、団体などはあります。素人はどの薬剤が安心なのか知るはずもありません。あなたは医者にかかる時、打たれる注射の成分を気にしますか?その病院を信頼しているのではないですか?しろあり工事業者の選択も基本的には同じ、キチンとしろありの薬剤を勉強している業者を探すべきなのです。